著者:古澤 久仁彦

EU で設置された医薬品供給不足と安全性に関するエグゼクティブ・ステアリング・グループ(Executive Steering Group on Shortages and Safety of Medicinal Products (MSSG))は、2024年10月に掲題の医薬品供給不足対策の手法の勧告を発表した。

内容は、従来の規制に対する柔軟性の付与、規制当局の柔軟性を求めている。

この勧告の中の柔軟性に関する記述の私訳を紹介する。
本邦の規制とはかけ離れているが、EUは、この様な規制緩和をなくては薬品欠品対策ができないことを如実に示している例と考えて頂きたい。

要点;
1. 変更管理の柔軟性;代替原材料、製造場所、製造設備、包装、バッチサイズ、その他の変更を迅速に実施できる。
2. 他の当局によって実施された査察の結果を尊重して、製造所の承認、リモート査察での承認。
3. 包装表示の免除;現地言語の免除、パッケージに関する情報の削減、特定のラベル情報を提供する代替方法、
4. 使用期限;科学的根拠に基づく柔軟な使用期限の延長
5. 未承認製品の輸入の許可 – EU の薬事法には、加盟国が国内法に従って、販売承認なしで医薬品の供給を許可する特定の規定の適用。

医薬品の不足に対処するための推奨事項に関する MSSG ツールキット

原文書

注)当資料日本語訳はご参考用に提供しております。日本語訳の正確性に関して注意を払っておりますが、それらについて責任を負うものではございません。 正確な記述に関しては原文書をご参照ください。